家周りには園路や玄関までのアプローチがありますが、その幅についてお考えになったことはあるでしょうか?
まず、玄関アプローチは、道路から玄関までの通路を指しますが、園路に比べて「広い」のが一般的でしょう。
実際、荷物や家具の搬入路であるアプローチが狭いと不便や不都合があります。具体的には、120センチ以上ある方が余裕があって良いでしょう。
一方、園路や通路は、それほどの広さは必要ありません。主に人が通るための通路だからです。一般に人ひとりが、余裕をもって歩ける幅は60センチと云われてますが、園路はさらに狭い幅でも良いと言えます。具体的には40センチ程度でも歩くには不自由がないでしょう。30センチでもやや狭く感じますが、歩くには大丈夫だと言えます。
デザイン面から園路を見た時、例えば80センチの家脇の幅があった場合、60センチの園路では、ほぼ通路のみの場所となり、味気ないものになっています。また、どうしても直線的になり、「庭の道」としては味気ないものになります。日本庭園の飛石をご想像されても、真っ直ぐに石を据えているものはほぼありません。庭と「直線」は案外相性が悪く、かわいい園路つくりのポイントは、やわらかい曲線を持つことでしょう。
それでは、実際の施工事例を見てご参照にしてください。
【施工前の写真】
素晴らしい空間ですが、景石が多少あり、草に覆われていました。奥行きのある長い敷地を活かしたご提案をいたしました。
【施工後の写真】
園路の途中にゲートと立水栓というアイコンを設け印象的で尚且つ実際的に使いやすい庭を目指しました。そのためにアイコンを中心として草が生える面積を小さくする設計を行いました。
コーナーに植栽枡を設け、樹木がある場所とない場所を区切ることで、手入れを行う面積を少なくし園路をこの場所は石張りを行い、防草対策を施し、砂利を入れています。
ポイント
敷地が広い場合は、管理に手間がかかるため、出来るだけ手入れを行う面積を少なくしながら、なおかつメリハリのあるデザインが求められます。長い園路を、植栽する部分、芝生の部分と区切ることにより管理がしやすく、また土面にメリハリがでます。
【施工前の写真】
塀で囲まれたL字のスペース。日当たりのよい場所もあり、日陰の場所もあります。建築時に白いフェンスを作られたものの、どのように活用すれば良いのか思案されていました。
【施工後の写真】
園路はモルタル、植栽マスは小さな自然石を組み合わせています。大きな自然石は圧迫感を生みますが、柔らかい雰囲気を演出してくれます。
園路の最終部には袖壁付きのイタリア漆喰塗の庭小屋を作りました。
ポイント
何度もご相談を繰り返し、また、施工中もご要望をお聞きしながら、ひとつづつ問題をクリアしていきました。フィトライフでは、設計段階、施工段階の両面で、お客様のご要望を出来るだけ拾い上げ、実際の「制作」にフィードバックしていきます。
施工前
施工後
玄関前の植栽枡の大きくなりすぎたコニファーを伐採し、芝生の中の段差を解消。そして家のデザインに合うようにナチュラルテイストにリフォームを行いました。リフォームに際して、お客様もご自分のイメージをスケッチしてくださり資料として下さりました。それを元に弊社で考えさせて頂いたデザインです。
アンティークレンガと三和土風土間は柔らかく自然です。段差も解消され自然な小道になりました。
ポイント
プロに一任して頂くのも良案ですが、ご自分のお好きなテイストがはっきりしている時は、画像やスケッチを頂ければ、よりイメージのズレがなくなりますので、ご自分のコダワリを是非お聞かせください。その上で、施工面やデザイン面からサポート致します。
園路の雰囲気次第で、植物がより美しくみえるのをご実感頂けだでしょうか?
普段はただの通り道ですが、工夫を凝らすことでグッと家が可愛くなります。また園路には、足元の安全対策や防草対策などの実際的な役割も担います。
園路を含め、庭や家周りに関するご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。
投稿日:2022/02/03