家のファザードという言葉ををご存知でしょうか?
ファザードとは一般に建築物を正面から見た外観のことをいいます。建築物として一番見せたい「顔」のような部分だといえるでしょう。
このファザードの周囲にあるのは、門柱やフェンス、駐車場、カーポート、サイクルポート、アプローチ、樹木・・・。これらが、「家の顔」に花を添える「彩」と言えます。
個性的なポストや表札は最近よく見かけるようになりましたが、「肝心の門柱やフェンス、カーポートなどは、どの家も同じ」とお感じになっている方も多いのではないでしょうか?
外構商品(エクステリア商品)というのは、一般に大手メーカーで作られます。種類も豊富ですが、やはり、大手メーカーの生産品であるため、全てが規格商品です。
一方、私たちのような町の外構会社というのは、小規模な会社が多いのが現状です。働く人も殆どが「現場作業」が中心で、施工力はさておいて、デザインや設計の力は、各社様々でバラツキを感じます。
こうしたギャップを埋めるため、「大手メーカー」がデザインした企画商品を「買ってきて・組み立てる」傾向があります。極論すれば、外構に使う商品を、大手メーカーのカタログから選びだすことが、「外構デザイン」ともいえる現状があります。
こうした構造では、どこも同じような外構デザインにならざる得ません。メーカーが用意した「色や形」以上のものを選択することは不可能だからです。
では、どうすれば、「個性的な外構」ができるのでしょうか?それは、突き詰めると、「ご自分で作ること」です。もうすこし、柔らかく換言するなら「自分たちで作れる(参加できる)部分を保持する」ということになります。
そして、それが、木製自転車置き場の魅力に他なりません。
木製自転車置き場は、当り前ですが「木」で作られます。
木は加工性もよく、塗装も自由に行えます。つまり、色も形も大きさも自由に考えられる素材であり、同時に金属に無い柔らかなぬくもりもあります。
(木材の耐久性や種類に関してはいつか別コラムで紹介させて頂きたいと思いますが、ネット情報でも十分知らべて頂けると思いますので詳細は今回は割愛させて頂きます。)
この自転車置き場も上記と全く同じ形状です。しかし、大きく違う点は二点あります。
1)塗装がペンキ
2)屋根が2/3しかない
↑植物の生育を考慮したためです。
そして、一方、床のデザインの違い。袖壁の存在。板張りの違いなどをお気づきになると思います。これらの存在で、印象が大きく変化しています。そして機能も大きく違います。
下の画像は、反対から見たものです。
両サイドの高い位置まで横板が貼られています。これは、隣家の窓があるための遮蔽です。木製自転車置き場を使って、遮蔽フェンスにしています。
このように、必要に応じて、板を貼り足すだけで、木製自転車置き場は形状を変えることができるのです。
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木製自転車置き場は、屋根と柱がしっかりしていれば、用途や機能に合わせて、デザインを変更しながら作り続けられる「素材」でもあるのです。
暮らしの変化に対応して、進化することができる木製自転車置き場は、ユニークで個性的なデザインを実現します。家前に、アイキャッチとしての木製自転車置き場は、より個性的なファザード作りに役立つツールです。
投稿日:2018/02/01