③庭をデザインする 〜 前編 〜

フィトライフのガーデンデザイナーが考える「暮らしのための庭つくり講座」 Vol.3
土は大丈夫?

庭をデザインするということは、どういうことでしょうか?一般にデザインとはカタチのことを指しますが、実際は機能性や安全性、コストなど全てを含みます。ここでは、それらを順番に見ていきましょう。

1.安全で安心できること

土は大丈夫?

庭が危険な場所であることは暮らしを阻害する要因になります。例えば、蛇などが現れるような場所では寛げません。また、歩行困難な設計も避けるべきです。当り前のことですが、大切なことです。例えば、階段の段差を考えてみましょう。階段の段差が一定でない場合、躓く危険性が増大します。また、段差が大きい、踏面が小さいというのも危険を増大させます。ご高齢の方の場合、自然石による飛び石なども注意が必要でしょう。暴風や暴雨など自然環境に対する注意も必要です。住まれている場所によっては、山風や海風が強い場合もあります。このような場所で塀やブロックを高く積むことは危険を伴います。しっかりとした施工が心がけることが必要です。

2.家の中を守る

土は大丈夫?

庭と家は一体のものです。家のウチとソトを別々に設計することはあまりおススメしません。例えば、リビングに大きな掃出し窓がある場合、道路や隣の家から家中が見える状態だと始終カーテンを閉めなければならなくなります。折角の窓が薄暗い窓になります。家の中の暮らしやすさを作るのは、庭や外構の仕事でもあります。ご自宅の立地条件を考え、どこを遮蔽する必要があるか検討する必要があります。外構や庭の機能が家とマッチすると暮らしやすさは倍増します。

3.ソトですること考える

家のソトでしたいことは何があるでしょう?

①BBQを愉しむ②子供にプール③犬のブラッシング④家庭菜園⑤花壇⑥薪割⑦子供の砂場⑧ピザ窯⑨日光浴⑩物置⑪ゴルフの練習・・

土は大丈夫?

その他にも布団干し、洗濯物干し、そしてプライバシーを守る遮蔽など案外とソトで行いたいことは多いと言えます。ご家族の暮らしで、是非 したいことを列挙していく必要があります。これらを家族の人数や必要な広さなども交えて考えて行きます。憩いややすらぎ、自然とのふれあいなど庭の専売特許のようなイメージとは異なり、家族のための庭は、アクティブな要素に満ちています。

4.敷地図面に書き入れてみる

土は大丈夫?

家の建築時に渡される敷地図面をコピーし、これを白地図として必要なものを書き入れてみてください。1/100の図面で描きいれることをお勧めします。寸法の計算がしやすいのでわかりやすいです。さて、うまく収まれば良いですが、敷地の形状や段差など幾つか課題が浮かび上がってきます。ご自分で課題解決方法をお考えになるのも結構ですが、このあたりから信頼できる外構・造園会社のプロの方にご相談されることをお勧めします。やはり、アイデアの引き出しが多いので驚きのプランができる場合もあります。

投稿日:2016/10/29

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