施工:2017年10月
古くからある住宅地、その中の新築に伴い、家族の思い出の木々を移植し、「ご近所の方が集う公園のような庭」として庭全体をリフォームさせていただきました。
①元よりあった庭樹から、モクレン、キンモクセイ、バラを残したい
②ウッドデッキと自転車小屋が欲しい
長い間、移植されていない庭木は、移植が可能なもの。不可能なものなどがあります。また、移植して生き残る可能性についても時期や樹種によって大きく異なります。実際、移植を行ってみないと分からないケースもあります。
新しい樹木を買うよりもコストとリスクが嵩む場合もありますが、「家族の木」ならばできるだけ生かしてあげたいのが心情だと思います。
こうした判断は、住宅会社様や外構会社様よりも「植木屋さん・造園会社様」にご相談されることが大切です。
本工事では、家の解体前に 上記3本の樹木を移植しました。残念ながらバラは枯れてしまいましたが、モクレンとキンモクセイは新しいお庭で暮らしています。
ご提案では町中にありますが、あまり遮蔽を行なわず、半オープン外構。
ウッドデッキと自転車小屋をご希望になり、プランニングしました。
ウッドデッキのフェンスもあまり遮蔽せず、誰もが気軽に会釈できる、そういう町の雰囲気に合わせました。
完成写真の全景です。軒の深い大きな屋根が個性的な家です。
玄関アプローチの素材は木とアンティークレンガ。
ゆっくりと曲がる土風の土間を組み合わせて柔らかなナチュラルテイストで作りました。
シンプルですが、現場施工は苦労したフェンスです。
ウッドデッキの前には可愛い立水栓を配置しました。
遮蔽用のフェンスも兼ねた自転車置き場の外観とそれに続く漆喰塗の門柱。
最近無くなってしまった地域のつながりを残す雰囲気が漂っている柔らかな町でした。長年暮らすことの安堵感や懐かしさのようなものを感じました。いつの頃からか「ご近所付き合い」は随分希薄になりましたが、良し悪し以前に人と「繋がる」ことを拒否している観もある今の時代には、また、違った幸せをも感じる町の風情を素敵でした。
投稿日:2017/07/31