施工:2022年6月
和歌山市。弊社の制作可能範囲の地域ではありませんでしたが、わざわざ弊社を訪ねてくださり、ご提案することになりました。
新築の家を建てられ、この広い庭をどのように使うのかという視点、また、遮蔽の必要性や防草対策。そして、強い風への対策など様々な課題をお持ちでご相談いただきました。また、ご自分で家族で庭作りに参加したいという強いご希望も持たれていました。
弊社より素案となるプランニングは致しましたが、設計もご家族でされた稀有な例だと思います。
「自分の庭は自分で作る」という考えは、弊社創業期に掲げていた目標でもあり、お施主様の考えに深く共感し、施工する運びになりました。今回の案件では、私どもは施工指導、デザインアドバイザーとして関わらせていただいた面が多くあったと思います。
広い敷地が残っておりましたが、暮らしてから本当に欲しい庭を探していらしたと思います。つい、新築時に庭や外構を行なってしまうものですが、「家族に必要な庭」の有り様をじっくり考えられていました。
主なご希望を列挙いたします
1. リビング脇に、部屋から出られる屋根付きのテラス。
2. 隣家勝手口の遮蔽。
3. 子供たちが楽しく暮らせる庭
4. BBQなどが出来るユーティリティスペース
5. そして何よりも家族が楽しく暮らせる空間
6. 駐車場側(道路側)からの軽い遮蔽
何度もプランを再考しながら、ご家族で決められたプランをもとに、最終案を決めさせていただきました。そうした意味では、「ご提案」というよりもアドバイザーとしてお役に立てたのではないかと考えております。
この一枚の写真には、ご主人の様々なアイデアが詰め込まれております。玄関ポーチ脇には袖壁。この袖壁があるだけで、奥の部分が、やや切り離されプライベート空間を演出しています。
リビング横に屋根付きのテラスハウス。家の中からそのまま外に出れるアウトドアリビング。
家の中から見た様子です。
背面は鎧貼りとなっており、きっちり遮蔽しています。
屋根の部分にタープを貼れるようにしています。
ご家族でアウトドアリビングを楽しんでいただけます。
ユーティリティスペースはご家族で考案されました。確かに何にでも使えるスペースがあれば便利です。
床はアンティークレンガ敷です。私たちと共にご家族で制作されました。
ベンチと遮蔽を兼ねたオブジェ風ベンチ。アイコンともなりますし、このスペースをやや閉じた空間に演出する効果もあります。
園路からみた様子。立てられた角柱のスクリーンと樹木が包んでいます。
リビング前のデッキに腰掛け、皆で座れば大人数でも使えますね。
遮蔽を目的としたフェンスです。ただ、遮蔽のみを目的とせず、同時にハンキングを楽しめるようになっています。
そして、小さな菜園でもあります。
費用概算
庭小屋、ウッドデッキ、レンガテラス、ウッドフェンス、ベンチ、土土間、袖壁、植栽、ガーデンリノベーション:
260万円
施工を終えて
「庭は何のために作るの」かという本来の意味を考えさせていただいた施工でした。家族が愉しく暮らす、暮らしが楽しい、美しいものに囲まれたい。そうした価値をカタチに替える。ガーデニングの原点をお客様から教えていただいた気がいたします。施工させていただきながら、羨ましい気持ちで一杯になりました。遥々和歌山まで出かけて甲斐がありました。ありがとうございました。
投稿日:2024/06/24