施工:2017年03月
家を新築され、外構工事も終わり、エクステリア会社様に「庭」工事も依頼されましたが、漠然とご自分がイメージされていた「空間」と違うことに気付かれ、ご相談頂きました。折角、新たにされた工事であるため、最低限のリプレイスでご家族のイメージに合うものは出来ないかと設計・施工いたしました。
庭の背景に大きな木がある公園。良いロケーションです。ご相談頂いた時には、遮蔽のフェンスやブロックや防草用の砂利、ウッドデッキなど大まかに庭工事は終わっていました。非常に広い空間です。広い庭は、憧れますが、一方で、本格的に作るには費用も嵩みます。
この状態まで作られたものの、もう少し柔らかい「庭」的空間にリフォームしたい
①勿体ないですが、最低限のリフォームとして、前面の花壇を取り除き、柔らかなデザインにすること
②実際使い易く、ウッドデッキからの柔らかな小道をつけて、「物語性」のある空間にすること
③樹木や草花、その様々なものを愉しめ、また、ご自分でも植えていけること
④広い空間を区切り、世界観を感じるようにすること
⑤既設ではなかった使い易い立水栓を設置すること
⑥既存のものを出来るだけ活かし、費用を低減すること
こうした点を留意し、ご提案させて頂きました。
既存の砂利を取り除き、砂利敷きの場所へ移動させ再利用し、植わっている植物に移植準備をします。
要らない部分だけ花壇のブロックを撤去します。再利用する部分は残しておきます。
既存ブロックなども利用し、立水栓やニッチのついた袖壁を新たに制作しています。この小さな袖壁が、広い空間を仕切ってくれます。その効力を後程ご覧ください。
ブロックの替りに自然の石を積みます。袖壁も立水栓も「土留め」としての役にも立つよう配置しています。そして、既存ブッロクに下地材を塗り込み、「ブロック感」を消していきます。
小路と花壇を作っていきます。アンティークレンガや枕木で花壇や小路を作ります。
反対側の通路は、モルタルで「土風土間」の下地を成形します。小路の角を落とし、柔らかなテイストにします。
施工前
施工後
小さな袖壁が空間を柔らかく区切ってくれているのが感じて頂けるでしょうか?
小さめの積石は、あまり目立ちませんが、周囲を優しく引き立てくれる縁の下の力持ちです。ナチュラルデザインのキーアイテムとなります。
アンティークレンガと枕木を組み合わせて柔らかさを演出しています。
やはり、使い易い立水栓が良いですね。アイポイントにもなります。
前面の公園を借景にしたナチュラルテイストの庭が仕上がりました。既存のエクステリアの組み合わせる外構工事では、お客様がイメージする「空間」の実現が難しいこともあります。ご自身の世界観をカタチにされたい方は、ぜひご相談ください。
投稿日:2018/03/13