プロが教える、子どもや孫が喜ぶ植物6選

今、注目を集めている「花育」

「花育」とは、花を教材に生命や個性について子ども達に学んでもらう事を指します。

昔は田舎へ行けば、見渡す限り田んぼが広がり、近所の家や畑には季節ごとにスモモや柿、ビワなどが成育していました。そういう環境では、子ども達は生活の中でごく素直に自然に触れ合う機会は多かったのですが、残念ながら今の子ども達のほとんどがそのような体験をする事ができません。そのため「花育」という運動が、今始まっています。

そうした影響もあってか、子どもと一緒に植物を育てたいと近所の花屋で一緒に花選びをされるご家族を頻繁に見かけるようになりました。また、ゴールデンウィークやお盆、正月等の帰省に合わせて、「お孫さん達と一緒に育てた野菜や果物を収穫したい」という理由で園芸に力を入れているご年配の人達も増えているようです。

子どもや孫が喜んでくれる植物

では、どのような植物を植えれば子ども達が喜んでくれるのでしょうか?

植物には色々な発見や驚きが隠されています。「花が咲いた時の喜び」「収穫物を一緒に食べた時の感動」「世話をする事の大切さ」「枯らしてしまった時の悲しみ」等々。これらの貴重な経験は育てる植物によって優劣をつける事なく平等なものだと言えるでしょう。

しかしながら、今までの経験であえて言わせて頂くのなら、今から紹介する植物は子ども達が喜んでもらえる鉄板植物だと断言できると思います。子どもやお孫さん達のために何を植えようか迷っている方は、是非参考にしてみて下さい。

オジギ草

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その①
子どもや孫が喜ぶ植物

オジギ草

対象年齢:3歳~12歳位
購入可能時期:4月中旬~6月下旬
参考価格:150円前後

春撒き1年草のオジギ草は子ども達のアイドル的存在といっても過言ではありません、ひとたび店頭に並べると小さな子ども達はこぞってオジギ草の葉を触っては喜んでいます。

一旦閉じた葉も30分も経てばまた開くので、30分度に触りにくる子ども達もいるくらいです。

このオジギ草を子どもが通っていた幼稚園に植えさせて頂いた事があるのですが、予想通り子ども達のアイドル的存在になっていたのを覚えています。

栽培方法や注意点

ただ、このオジギ草を育てるのにはいくつか注意が必要です。

寒さに弱い1年草なので、冬が来る前には枯れてしまう点と、細かいトゲがあるので触る時には注意が必要、苗が小さいうちは毎日のように触っていると株が弱ってしまい枯れてしまう事もあるという点です。

5月初旬に苗を植えて、子ども達にお披露目する(遊んでもらう)のは株が大きく育った夏休み頃がお勧めですね。

フルーツトマト

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その②
子どもや孫が喜ぶ植物

フルーツトマト

対象年齢:3歳~15歳位
購入可能時期:4月下旬~5月初旬
参考価格:150円~500円前後

フルーツトマトが鉄板植物??そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。

実際、トマトが大好きという子どもは珍しいと言えますし、もしかしたらトマトは嫌いだというお子様もいらっしゃるかもしれません。しかし、たかがトマトと侮ってはいけません。

通常トマトの糖度は4~5くらいと言われていますが、フルーツトマトは糖度8以上の高糖度のトマトなのです。また品種によっては糖度が10を超えるものも沢山あります。プロが作るフルーツトマトの糖度は驚きの12~15という事ですので、もやはトマトの域を超えて本当に果物と言っても過言ではありません。

私がお勧めする高糖度トマトは「ロッソナポリタン」「ピッコラルージュ」「濃密トマトフラガール」等ですが、これらのフルーツトマトを育てて捥ぎたてを食べた子ども達には甘くて美味しいと大絶賛、間違いありません。

栽培方法や注意点

より高い糖度を出すには栽培方法にもいくつか注意が必要です。

塩分を含む土壌で栽培する方法もありますが、まずは日当たりの良い条件下で育てる事が大切で、灌水は控えめにします。

庭植えの場合はマルチングをして余分な水分が入らないようにし、鉢植えの場合も500ccくらいの水を毎朝1回程度こまめに与える事が大切です。

ブルーベリー

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その③
子どもや孫が喜ぶ植物

ブルーベリー

対象年齢:3歳~15歳位
購入可能時期:主に3月頃~7月頃
参考価格:1,000円~4,000円前後

「花よし、実よし、紅葉よし」と三拍子揃ったお勧めの植物がブルーベリー。

こちらは品種によって6月~8月頃と収穫期が異なりますが、お住まいの環境によって育てやすい品種とそうでない品種がありますので注意が必要です。

ざっくり申し上げますと関東より東の地域ではノーザンハイブッシュ系、関西ではラビットアイ系、九州地方ではサザンハイブッシュ系が育てやすいと思いますが、お住まいの場所が平地か山手か等によっても異なってきます。

例えば、弊社のある関西地方ではラビットアイ系が旺盛に良く育つのですが、標高300m付近にあるお住まいでは、ノーザンハイブッシュ系のブルーベリーが毎年沢山の実をつけていたりします。大きくなれば、おそらくワンシーズンで20kg程度収穫できるのではないでしょうか?これには子ども達も大喜びで獲れたての味を満喫しています。

栽培方法や注意点

沢山実を収穫して子ども達に喜んでもらうにはいくつかポイントがあるのですが、その中でも比較的に重要な点だけお伝えしておきます。

まず第一にブルーベリーは1本だとあまり実が付きませんので、同じ系統の中から違う品種を2本以上植える事が大切です。実際にノーザンハイブッシュ系の「ダロウ」「アーリーブルー」「アイバンホー」「パトリオット」等を植えさせて頂いた事例では、お互いによく受粉し、驚くほど沢山収穫する事が出来ました。

次に土を酸性にする必要がありますので、ブルーベリー専用土で植えるか、土に成分未調整のピートモス、鹿沼土を混ぜて定植します。日当たりと水が大好きな植物ですのでその点も注意が必要です。

最後に、実が熟す前に必ずしなければならない事があります。それは防鳥ネット張りです。これをしておかないと我々が収穫しようと思った時には、大半の実が鳥達のエサとなっており悔しい思いをする事でしょう。

以上の点に気を付ければ、ブルーベリーと子どもの成長と共に収穫量は年々増加し、家族の喜びもひとしおになります。

サツマイモ

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その④
子どもや孫が喜ぶ植物

サツマイモ

対象年齢:3歳~15歳位
購入可能時期:5月初旬頃~6月初旬頃
参考価格:250円~500円前後

10月にはご自宅で芋掘り大会ができます。収穫するのが少し大変なため、無事に綺麗なお芋が掘れた時の子ども達の笑顔は格別です。

サツマイモは4月下旬頃に苗から育てて挿し穂を作る事もできますが、5月の下旬頃にホームセンターや近くの園芸店で芋づるを購入して植える方が手間もなく簡単です。

栽培方法や注意点

最も重要なポイントが土作りです。「大根十耕」という格言もある程、根菜類を育てるには土をしっかりと耕す事が大切です。これにより、まっすぐ伸びた綺麗な芋を収穫する事ができます。

次に大切な事は畝(うね)作りと黒マルチ張りです。栽培と収穫が驚くほど上手くいきます。元来サツマイモは江戸時代に土を選ばず、乾燥に強く育てやすいと言う事で全国に広まり、食糧危機を幾度となく救った救世主のような植物なので、栽培も非常に簡単なのです。収穫は芋がある程度大きくなって霜が降りる前であればいつでも大丈夫ですが、毎年10月中頃に行うのが適当でないかと思います。

さあ、いよいよ収穫の時がやってきました。収穫はパパやおじいちゃんの腕の見せ所です。よく耕した30cm程の畝で栽培していれば、だいたい畝の部分に芋が集中してできますので、畝の一番下の部分に大き目のスコップを入れて掘り返します。

一度スコップを入れれば後は子ども達の出番です。小さな手とスコップを使って、あれよあれよと芋づる式に収穫ができる事でしょう。大きなスコップを入れる時は芋を傷つけないよう注意しましょう。

収穫後は風通しの良い日蔭に2~4週間程置いておくと甘味が増すのでお勧めです。また最近は電子レンジで簡単に本格的な石焼き芋を作る事ができる鍋も販売しておりますので、そちらを試されるのも良いですね。

ハエトリソウ

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その⑤
子どもや孫が喜ぶ植物

ハエトリソウ

対象年齢:5歳~15歳位
購入可能時期:5月下旬頃~8月頃
参考価格:500円~1,000円前後

特に小さな男の子が喜ぶ植物、それが「食虫植物」です。中でもハエトリソウは人気NO1の食虫植物で、誰もが一度は目にした事がある食虫植物ではないでしょうか。

ハエトリソウは年中購入できる訳ではなく、主に5月下旬頃から8月下旬頃に園芸専門店などで販売されています。

ただ、ハエトリソウが2枚貝のような葉で小さな虫を挟み込んで食べるという事実は知っていても、その原理を知らない人は多いようです。ハエトリソウは葉の内側にある3本の触覚毛に2回刺激を与える事で葉の中に虫が入ったと認識し、閉じ込めてしまうのです。勿論自然界では小石や枯れ枝を間違って挟み込んでしまう事もしばしば、そんな時はタンパク質に反応する消化液を出しているので、それ以外の物を挟み込んだ場合は葉を開いて排出しようとします。

栽培方法や注意点

ハエトリソウを枯らしてしまう一番の原因は、ついついやってしまう「虫を捕まえる姿を見てみたい」という欲求から不要に葉を閉じさせてしまう事にあります。ハエトリソウが葉を閉じる作業は大変なパワーを必要とします。そのため、むやみに触覚毛に触って葉を閉じさせてしまうとすぐに弱って枯れてしまうのです。

どうしても葉が閉じる所を見たい時は、チーズやゆで卵等のたんぱく質を与えて閉じさせるようにしましょう。

また、原産地は北アメリカの湿地帯なので比較的日光を好みますし、お水も切らさないように腰水等で育てるのが良いでしょう。

イチゴ

子どもや孫が喜ぶ鉄板植物 その⑥
子どもや孫が喜ぶ植物

イチゴ

対象年齢:3歳~15歳位
購入可能時期:10月頃~5月頃
参考価格:200円~400円前後

イチゴと言えば子ども達が大好きな鉄板植物の代表選手。お母さんに嫌々連れて来られた子どもも、イチゴ苗を見つけると「買って買って」とおねだりが始まります。

イチゴは通常10月頃に定植をし、5月頃に収穫するのが一般的ですし楽に育てる事ができます。

春植えの苗や種から育てる方法もありますが、収穫までに時間がかかるので初心者の方は10月に苗を植える事をお勧めします。

庭植えの場合はサツマイモ同様、畝を作って定植します。プランターの場合は65cm程の物を使い3株植えつけます。

栽培方法や注意点

イチゴを上手に育てるポイントは、植え付け時に苗の中央部分(クラウン)を傷つけないよう、土から出して植えつけます。またランナーと呼ばれる根茎の反対側に実ができるため、ランナーを内側にして植えつけるとその後の収穫がとても簡単です。寒さには強いですが、不織布や寒冷紗で防寒する方が安心です。

3月頃には結実した実が傷まないように敷きわらやマルチを施しましょう。実をつけるためには開花後、天気の良い午前中に人工授粉をしてあげると確実です。また、鳥が実を食べてしまうので防鳥ネットも忘れずに張っておきましょう。

ただ、子ども達を喜ばすためにはイチゴ苗を1つや2つ植えただけでは効果は低いかもしれません。一度に収穫できる量は限られていますので、場所に余裕があれば10株以上植えておく事をお勧めします。子ども達の幸せと胃袋を満たすのも楽ではありません。

まとめ

さて、以上が私のお勧めする「子どもや孫が喜ぶ鉄板植物」とその育て方でした。このコラムを読んで頂いた方達の中から一人でも多く、子ども達と植物に携わって頂ければ幸いです。

投稿日:2018/06/30

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